撥水しない僕のGore-Tex(ゴアテックス)
紹介しよう。今回の主人公、かれこれ4年間ちかく着倒したレインスーツ、mont-bell(モンベル)のレインダンサー(※ジャケットのみ)だ。
水を通さず湿気を逃すというGore-Tex(ゴアテックス)素材で、とにかく蒸れない。「雨降ってたからカッパ着たけど、中が蒸れて結局濡れたも同じこと」なんてストレスを解消してくれるスグレモノだ。
というわけで高校山岳部や片道10キロの自転車通学に、情け容赦なく動員し、しかも無慈悲なことに、ほとんどまともな手入れをしなかったと来たもんだ。気づけば全く撥水しない、水を吸うタイプのゴアテックスになってしまった。
試しに実験
どれくらい水をはじかないかご覧に入れよう。
討死。見よこのあわれな濡れ鼠を。水が浸み込んでしまっている。これでは透湿機能まで損なわれてしまう。
ちなみに買いたてホヤホヤで、まだ登山で一度使っただけのゴアテックス(同じくモンベルのストームクルーザーパンツ)はというと
しっかり撥水して、水が玉のよう。ジャケットにもこんな時代があったのに。
NIKWAX(ニクワックス)で撥水加工
このままではジャケット氏があまりにも不憫である。
(`・ω・´)よし、撥水加工をしよう!
用意したもの
- バケツ
- NIKWAX TX.DIRECT WASH-IN(ニクワックス TX.ダイレクトウォッシュイン)
- レインスーツ(ついでなのでパンツも一緒に)
スーツは前もって中性洗剤で洗っておきましょう。
今回使うニクワックスの強力撥水剤。ゴアテックスのメンテナンスグッズとして有名だけど、300mlで1000円以上する。学生には高い買い物。
濃度が変わらなければいい
このニクワックスはウォッシュイン(漬け込み)タイプ。洗濯機でも使えるけれど、手洗いの方が使う量が少なくて済む。
規定の使用量:ウェア1着当たり6リットルの温水に浸し、本製品を50ml投入
つまり、上下合わせて100ml。1000円も払って3回しか使えないなんて…
しかしである、どんなに撥水剤をたくさん使っても、仕事をするのはウェアに接している表面積の分だけなわけだ。煮卵と同様で、つづまりは
- 50ml/6lの濃度
- 全表面が完全に覆われる
の2点さえおさえられれば良い。
従って、今回はウェア2着を3リットルの水と25mlのニクワックスで撥水加工(規定の4分の1の使用量)
漬け込み
バケツに温水を3リットル、ニクワックスを25ml計り取る。タライよりもバケツの方が、底面積が小さくて3リットルでも十分に深さを確保できる。
キャップ一杯が50mlなので、その半分を入れる。ボンドのような匂いがするので、気になる方は外でするのがオススメ。
スーツは先に温水に浸しておくべきだったけれど、すっかり忘れていたので、上記の実験の際に十分濡れ鼠にしておいた。
1着目のウェアを投入。ジッパー類は全部閉じておき、ゴムは全部緩めておくべし。生地が傷むので、擦らず揉み洗い。パンをこねるがごとく、馴染ませるように優しく揉み込む。
その後10分間くらい漬け込む。だけどこのままだと水面から浮き上がった部分がちゃんと浸からない。どうしよう。
重石を投入(車に積んであったペットボトルの水)。これで表面積全体浸かる。
折れ目になった部分がちゃんと浸からないといけないので、たまに揉んで形を整えなおしてあげる。
漬け込み完了!効果は…?
1着目のウェアが完了したら、液を捨てずに2着目も同じく漬け込む。これで成功すれば、2着を25mlで、つまり4分の1の量で、さらに言えば300mlボトル(1000円ちょっと)で12回、洗えることが証明される。
漬け込み終わったら陰干しをして、再び実験。
大成功、効果抜群だ。1000円で12回なら、1回当たり100円以下。これなら学生でも気後れせず使えそう。
あと11回は安泰である。
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